債務について

ハードシップ免責―再生計画8

病気や失業…再生計画の支払いが免除される場合も

全8回に分けて再生計画にしたがった支払について解説しています。

第8回は、再生計画に従った支払残額が免除されるハードシップ免責を説明します。

前回報告したとおり、再生計画には変更が認められています。

しかし、計画の変更をしても返済できるめどがない場合、(1)病気や失業など自分の責任でない事情で再生計画がきわめて困難になり、(2)その4分の3の支払いを終えている場合に限って、ハードシップ免責が認められます。

ハードシップ免責が認められると、残債を払うことなく、再生計画が完了します。

とはいえ、ハードシップ免責は申立の件数も認められる件数も、再生計画の変更よりさらに少ないのが現状です。

裁判所は、個人再生の申立後、認可までの間に「履行可能性」についてかなり慎重に審査し、返済が可能と判断した事案に限って再生を認可することから、計画の変更や中止はごく例外にしか認められないのだと思われます。

 

個人再生手続における「再生計画」とは―再生計画1
個人再生手続で返済総額はどうなるか―再生計画2
少額債権の定め―再生計画3
振込?振替?再生認可後の支払方法は―再生計画4
まとめて払うこともできる?頭金払い方式―再生計画5
再生認可後いつから払い始めるか―再生計画6
再生計画の変更―再生計画7
ハードシップ免責―再生計画8

監修者情報

弁護士

吉田浩司(よしだこうじ)

専門分野:債務整理事件(任意整理・個人再生・自己破産など)

TMG法律事務所 代表弁護士。2006年弁護士登録。2010年8月にTMG法律事務所を開設し、同年から個人再生を中心に債務整理事件に取り組んでいる。個人再生の受任は毎年50件前後。大阪地方裁判所において個人再生委員や破産管財人を務めた経験は複数あり、申立てをする側と、手続をチェックする側の両方から個人再生に多数関わっている。