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事業用資産、再生手続ではどんな扱いに―自営業者の個人再生3

申立前に資産性を確認

自営業者の方の個人再生手続に関する特集第3回は、自営業者の事業用資産の評価について取り上げます。

個人事業主の方々は、何らかの商売道具をお持ちのことが多く、税務申告で固定資産として計上するような財産は、再生手続きでも、事業用資産として、財産目録に記載する必要があります。

例えば、飲食店では、内装や厨房の設備、出版業では、パソコンや印刷機器、建設業・製造業では、車両、建物附属設備、加工用機械、電動工具などがあります。

事業用資産が時価数百万円など高額の場合、「清算価値保障原則」により、返済額に大きな影響を与えます。

上記の事業用資産は一例にすぎません。申立後に、裁判所や再生委員の指摘によって資産性のある財産が判明し、返済計画に大幅な変更が生じる事案もあります。そうなると、返済計画自体が実現不可能になり取下げの危険もあります。

事業資産については、申立前の段階で、事業主の各業態からきちんと資産性を評価しておく必要があります。

なお、リース物件にはリース会社の担保が設定されているため、資産価値としては殆どありません。

ただし、リース料の支払いを止めると引き揚げられてしまうため、個人再生手続が開始された後もリース料を継続して支払う「共益債権化」などの対策が必要になります。

 

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監修者情報

弁護士

吉田浩司(よしだこうじ)

専門分野:債務整理事件(任意整理・個人再生・自己破産など)

2004年(旧)司法試験合格 2006年弁護士登録、2010年8月にTMG法律事務所開業。任意整理、個人再生、自己破産等の債務整理事件に数多く取り組んでいる。特に個人再生の取扱が多い。