財産について

退職金の扱い―和歌山の基準9

退職金見込額の評価

12回にわたり、個人再生における大阪と和歌山の違いを説明します。

 

破産事件、個人再生事件ともに、将来受給する可能性のある退職金は、いま自己都合退職した場合の見込み額の8分の1のみ清算価値に組み入れる運用が、ほとんどの裁判所でなされています。

 

【大阪の場合】

退職金を近々受給することが見込まれる場合には、4分の1で評価する場合もあると記載されています(はい6民です・Q41,Q139)。

ただし、「近々」というのがいつなのかははっきりと示されていません(「例えば半年後」などの記述はあります)。

 

【和歌山の場合】

和歌山では、「2年以内」の退職見込があれば、4分の1として評価され、清算価値が大きくなります。

これによって、再生の場合、清算価値保証の原則から返済額が増加になる場合もあります。

 

和歌山の場合、大阪よりもさらに慎重に申立時期について検討しなければなりません。

 

※ このコラムは、記事作成時点での法令、各地の裁判所の運用に基づいています。実際に再生申立てを行う方は、担当弁護士や裁判所に確認したうえでご判断ください。

監修者情報

弁護士

吉田浩司(よしだこうじ)

専門分野:債務整理事件(任意整理・個人再生・自己破産など)

2004年(旧)司法試験合格 2006年弁護士登録、2010年8月にTMG法律事務所開業。任意整理、個人再生、自己破産等の債務整理事件に数多く取り組んでいる。特に個人再生の取扱が多い。